FX のやり方

デリバティブ取引とは

デリバティブ取引とは
(参考までに) 一般的な為替予約

商品関連市場デリバティブ取引のリスクについて

・先物取引とは、ある対象商品を、将来のあらかじめ定められた期日に、現時点で定めた約定価格に基づき売買することを契約する取引です。ただし、期日まで待たずに、反対売買(買方の場合は転売、売方の場合は買戻し)を行うことで、契約を解消することも可能です。
・受渡決済型商品先物取引は、貴金属やゴム、農産物等(金融商品取引法施行令第1条の17 の2の規定に基づき金融庁長官が指定する商品)を対象商品としたものであり、期日までに反対売買によって決済されなかった場合には、その建玉は現物商品の現渡し・現引きによって決済が行われます。
・ミニ取引は、金と白金を対象商品としており、期日までに反対売買によって決済されなかった場合には、契約時の約定値段と最終清算値段の差額を受払いすることで、差金決済が行われます。
・限日(げんにち)取引は、金と白金を対象商品としており、同一取引日中に反対売買によって決済されなかった場合には、その建玉は自動的に持ち越されます。
・商品関連市場デリバティブ取引は、多額の利益が得られることもある反面、多額の損失が発生する可能性を合わせもつ取引です。したがって、取引を開始する場合又は継続して行う場合には、取引の仕組みやリスクについて十分に把握するとともに、投資者自らの資力、投資目的及び投資経験等に照らして適切であると判断する場合にのみ、自己の責任において行うことが肝要です。

ロスカットについて

当社ではロスカット制度を導入しています。お客様の取引口座の証拠金状況を3分間隔でモニタリングし、取引口座の受入証拠金総額が必要証拠金額に対して当社が別に定める基準を下回った場合、ロスカットが発動し、その時点で保有する全ての建玉は自動的に決済注文が発注されます。また、その際に、発注中の注文は全て取消しが行われます。
ロスカット発動によりお客様が預託された証拠金を上回る損失が生じる可能性があります。
(お客様が株式会社東京商品取引所に上場されている商品をお取引している場合は、証拠金及び評価損益は一体管理により評価されます。ただし証拠金として有価証券等を預託している場合は一体管理の対象外となります。)

手数料等その他諸費用等について

証拠金について

商品関連市場デリバティブ取引のリスクについて

商品関連市場デリバティブ取引の価格は、対象商品の価格の変動等により上下しますので、これにより損失が発生することがあります。また、商品関連市場デリバティブ取引は、少額の証拠金で当該証拠金の額を上回る取引を行うことができることから、多額の損失が発生する可能性を有しています。したがって、商品関連市場デリバティブ取引の開始にあたっては、下記の内容を十分に把握する必要があります。
・市場価格が予想とは反対の方向に変化したときには、短期間のうちに証拠金の大部分又はそのすべてを失うこともあります。また、その損失は証拠金の額だけに限定されません。
・ 商品関連市場デリバティブ取引の相場の変動や代用有価証券の値下がりにより不足額が発生したときは、証拠金の追加差入れ又は追加預託が必要となります。
・ 所定の時限までに証拠金を差し入れ又は預託しない場合や、約諾書の定めによりその他の期限の利益の喪失の事由に該当した場合には、損失を被った状態で建玉の一部又は全部が決済される場合もあります。更にこの場合、その決済で生じた損失についても自己の計算において責任を負うことになります。
・ デリバティブ取引とは 金融商品取引所は、取引に異常が生じた場合又はそのおそれがある場合や、金融商品取引清算機関の決済リスク管理の観点から必要と認められる場合には、証拠金額の引上げや証拠金の有価証券による代用の制限等の規制措置を取ることがあります。そのため、証拠金の追加差入れ又は追加預託や代用有価証券と現金の差換え等が必要となる場合があります。
・ 市場の状況によっては、意図したとおりの取引ができないこともあります。例えば、市場価格が制限値幅に達したような場合、転売又は買戻しによる決済を希望しても、それができない場合があります。 デリバティブ取引とは
・ 市場の状況によっては、金融商品取引所が制限値幅を拡大することがあります。その場合、1日の損失が予想を上回ることもあります。

■ 商品関連市場デリバティブ取引は、クーリング・オフの対象にはなりません
商品関連市場デリバティブ取引に関しては、金融商品取引法第37条の6の規定の適用はありませんので、ご注意ください。 デリバティブ取引とは
※ 現時点においてのリスク等重要事項について記載致しましたが、これらがすべてであることを保証するものではありません。

【わかりやすく解説】デリバティブ取引とは? 先物などの投資商品の種類と失敗しないリスク対策とは

デリバティブ取引

(2)債券を原資産とするデリバティブ取引
債券を原資産とするデリバティブ取引は仕組債と呼ばれ、リバース・フローター債やCMS債など色々な商品がある。たとえばリバース・フローター債は、クーポン(利息)が市中金利とは逆の動きをする仕組債だ。金利低下時に受け取れる利息が増えるため、市中金利の下落を予測する投資家にとっては有効な投資先となる。ただし、予想に反し市中金利が上昇した場合は、受け取れる利息が減少する点には注意が必要だ。なお、金利上昇時には債券価格の下落による含み損が発生するが、満期まで保有すれば満額償還されるため元本割れは避けられる。

(3)株式を原資産とするデリバティブ取引
カバード・ワラントは、株式を原資産とするデリバティブ取引の1つ。原資産を一定の期日(権利行使日)に特定の価格(権利行使価格)で買い付ける権利(コール)もしくは、売りつける権利(プット)を証券化した金融商品だ。権利行使価格と実際の株価の差額や、途中売買による差益を狙って投資を行う。値動きの幅が大きくハイリスク・ハイリターンな商品のため、少額からスタートするとよいだろう。

(4)商品を原資産とするデリバティブ取引
商品先物取引および商品先物オプションは、商品を原資産とするデリバティブ取引の1つ。先物取引とオプション取引の詳細は、2.1.で解説する。

(5)通貨を原資産とするデリバティブ取引

1.3. デリバティブの特徴:取引に制限がある。少額で取引を始められる

1.4. デリバティブの利用方法

・デリバティブ取引の利用法1:ヘッジング
デリバティブ取引の利用方法の1つめは、ヘッジング(リスク回避)だ。投資における一番のリスクは、価格変動による損失の発生ではないだろうか。株価や為替、金利などの将来の動きは、誰も的中させることはできない。そのため、投資した資産が予想外の値動きをすると、損失を被ってしまう可能性があるのである。

・デリバティブ取引の利用法2:スペキュレーション
デリバティブ取引の利用方法の2つめは、スペキュレーション(投機)だ。あくまでも投資方法の1つであるデリバティブ取引は、その売買により利益を狙うことが可能である。デリバティブ取引によるスペキュレーションを行う最大のポイントは、資金効率の良さだ。デリバティブ取引は、少ない元手で大きな取引ができる特徴がある。そのため、投資できる余裕資金が少ない人でも、大きなリターンを狙うことができる。

2. 5種類のデリバティブ取引

2.1. 主なデリバティブ取引

・デリバティブ取引の種類1:先物取引
先物取引とは、「将来のあらかじめ定められた期日」に「特定の商品(原資産)」を「現時点で取り決めた価格」で取引をすること。詳細は、以下のとおりだ。

▽先物取引の特徴

デリバティブ取引とは
デリバティブ取引の先物取引の特徴 詳細
[1]取引の期日が決まっている ・先物取引は期日内であればいつでも取引できる
・期日を過ぎると自動的に決済され、損益が確定する
[2]決済は差金(差額)の受け渡しで行われる ・先物取引の決済は、買建(または売建)価格と転売(または買戻)価格との差額を受け渡して行われる
・商品の受け渡しはせず、損益のやり取りのみで取引が成立するため、少額からの投資が可能
・買いだけでなく、売りからでも取引が成立する
[3]証拠金(担保)の預託が必要 ・商品代金の受け渡しがない先物取引では、証拠金(担保)を預託して取引を行う
・証拠金にはレバレッジ効果があるため、少ない元手で大きな額の取引が可能。たとえば最大レバレッジが5倍の場合に10万円の証拠金を預託すると、50万円までの取引が可能となる

・デリバティブ取引の種類2:オプション取引
オプション取引とは、「将来のあらかじめ定められた期日」に「特定の商品(原資産)」を「現時点で取り決めた価格で売買する権利」を取引すること。

▽オプション取引における4つの立場

デリバティブ取引とは
コール(買い付ける権利 プット(売り付ける権利)
買い手 コールの買い プットの買い
売り手 コールの売り プットの売り

・デリバティブ取引の種類3:スワップ取引
スワップ取引とは、「ある一定期間」に渡り「将来のキャッシュフロー」を「交換する」取引のこと。キャッシュフローは、少なくとも約定時に等価であることが前提である。

▽代表的なスワップ取引例と特徴

スワップ取引例 特徴
[1]金利スワップ ・同一通貨間で異なる金利のキャッシュフローを交換する取引
・一般的な金利スワップは、固定金利と変動金利で交換される
[2]通貨スワップ ・異なる通貨間で異なる金利のキャッシュフローを交換する取引
・取引開始時および満期時に元本の交換が行われる
[3]クーポンスワップ ・通貨スワップの1つだが、元本の交換は行われず、金利部分のみが交換される
[4]エクイティスワップ ・株価と連動したキャッシュフローと、事前に取り決めた金利を交換する取引
・元本の交換は行われない

2.デリバティブ取引とは 2. その他のデリバティブ取引

・デリバティブ取引の種類4:クレジットデリバティブ
クレジットデリバティブは、信用リスク(企業が倒産や破綻する可能性)を対象とするデリバティブ取引だ。従来、債務保証や倒産保険などでヘッジされていたものを国際的に統一し、広く流通可能にしたものがクレジットデリバティブである。

・デリバティブ取引の種類5:天候デリバティブ
天候デリバティブは、気温や降水量、日照時間などの気象変動によって企業が被る収入減に対応するデリバティブ取引だ。契約時に取り決めた気象条件が満たされると、補償金が支払われる。実損発生の有無や損害調査が不要で、比較的スムーズに補償金を受け取れる点が魅力といえるだろう。

3. デリバティブ取引のメリットとリスク

3.デリバティブ取引とは 1. デリバティブ取引のメリット

・デリバティブ取引のメリット1:少ない資金で多額の取引が可能
メリットの1つめは、少額の証拠金の預託で取引をスタートできる点だ。少額から始められるため、投資予算が少ない人でも始めやすいといえるだろう。

・デリバティブ取引のメリット2:夜間でも取引可能
メリットの2つめは、夜間でも取引が可能な点だ。2021年10月時点におけるデリバティブ取引時間は、以下のとおりだ。

▽デリバティブ取引時間

デリバティブ取引例 取引時間
指数先物/指数オプション 8時45分~15時15分/16時30分~翌朝6時
日経平均VI先物 9時~15時15分/16時30分~9時

・デリバティブ取引のメリット3:価格変動リスクの回避手段になる
メリットの3つめは、1.4.でも触れた現物取引に対するリスクヘッジの効果だ。たとえば、すでに保有している株式の価格が今後下がるかもしれないと考えるなら、先物取引で現在の価格での売りを入れるとよいだろう。そうすることで値下がりにより被った現物株式の損失を先物取引の売りで得た利益によって相殺することができる。

3.2. デリバティブ取引のリスクと失敗しないための対策

・デリバティブ取引のデメリット1:取引内容が高度化しているため内容理解が必須
ここまで説明してきたように、デリバティブ取引は商品や取引によって仕組みが異なる。商品内容をしっかりと確認せずに取引を始めると、思わぬ価格やタイミングで売買が発生し、予想外の損失を被る、といった事態になりかねない。

・デリバティブ取引のデメリット2:大きな損失が発生するおそれがある
デリバティブ取引では、損失が大きくなる可能性には十分に気をつけなければならない。レバレッジをかけた取引では大きなリターンが狙える一方で、投資家の支払い能力を超える大きな損失が発生する可能性もあるのだ。

デリバティブ取引 (でりばてぃぶとりひき)

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為替デリバティブ取引で優良中小企業が窮地に!

2004年から2007年頃にかけて、一時1ドル115円から120円くらいまで円安が進行しましたが、その頃大手の銀行は、優良な中小企業等に対して、 円安時に利益が受けられる商品として為替デリバティブと呼ばれる商品を大量に販売 しました。ところが、2008年のリーマンショックの頃から一転して円高が進んだために、 多額の損失を受ける企業が続出 し、本業が順調であるにもかかわらず会社の維持が難しくなるという事態も発生しています。

為替デリバティブ商品のパターン

ギャップ・レシオ型①とギャップ・レシオ型②

ギャップ・レシオ型① ギャップ・レシオ型②

ノックアウト型とノッチ型

ノックアウト型 ノッチ型

一般的な為替予約

(参考までに) 一般的な為替予約

為替デリバティブ取引の問題点

商品設計の問題

これらの商品は、限られた円安の局面では利益が得られる一方で、一定限度以上に円高が進むと利益が一気にゼロになったり一時に多額の損失が発生し( ギャップレート )、しかも円高の局面では為替相場の2倍ないし3倍に比例した損失を発生する( レシオ、レバレッジ )というのが典型ですが、条件が複雑で、リスクの質・量が理解しづらいです。一般的な為替予約と異なり利益と損失が非対称であり、為替リスクヘッジの手段としての合理性も大いに疑われます。

また、長期の為替変動を予測することは困難であるにもかかわらず、これらの契約は契約期間が極めて長期に設定されているため、 円高に振れた場合のリスクは際限がなく、中途解約しようとすれば多額の違約金を請求される ため、事後的なリスクコントロールが不可能です。

さらに、契約時の費用がゼロに設定されていることから( ゼロコスト )、リターンとリスクが互いに見合っているはずですが、顧客はそれを検証することが不可能です。

デリバティブ取引とは

近時、中小企業の為替デリバティブ損失による破産申立が急増しています。
金融庁の公表(平成23年3月11日付)によれば、為替デリバティブ取引による中小企業の状況について、平成16年から平成22年9月までの通算利益の合計が約3700億円、通算損失の合計が約5100億円、差引損失が1400億円となっており、1契約あたりの差引損失の平均が約600万円となっています。
このような取引により発生した損失が原因となって、中小企業の資金繰りが苦しくなっていることが社会問題となっているのです。

1 デリバティブ取引とは

そもそも為替デリバティブという用語自体が取引のない方々には聞き慣れない言葉だと思います。
デリバティブ取引とは、金利、為替、株式などの原資産から派生した商品で、先物取引やオプション、スワップなどを含むものです。このうち、為替を対象として、先物取引を行ったり、将来の買付、売付を行使する権利(オプション)を販売したり、将来の一定期間のキャッシュフローについて交換を約束(スワップ)したりするのが、今回主に問題となっている契約類型になります。
平成20年9月以降は、いわゆるリーマンショック及びそれに続く金融危機により、為替が急激に円高傾向に振れることになりました。危機以前は1ドル=120円以上だったものが、一時1ドル=80円を下回るまでになったのはご承知のとおりです。
しかしながら、それ以前の世相として円高に振れる可能性についての認識が薄く、当時の有名トレーダーなども新興国、資源国の台頭により、さらなる円安についての可能性を言及するような状況にありました。
このような状況の下、為替リスク(当時は円安リスク)を避けるという名目で、金融機関により為替デリバティブという商品が積極的に売り出されました。その後、急速な円高が進み、多くの取引において多額の損失が発生することになりました。

2 取引の問題点とは

今回デリバティブ取引による損失が急増していることを受けて、そもそもの取引過程に問題がなかったかが積極的に議論されております。
金融商品の購入については、自己責任が原則とされますが、そればかりが強調されれば金融商品取引被害というものは存在しないことになってしまいます。デリバティブ取引という複雑な商品については、取引をする中小企業が商品の仕組みやリスクについて十分な理解ができていたのか、開始するにあたって金融機関からどのような説明がなされたのか、中小企業は本来ならば必要のない取引を融資との関連で取引せざるを得ない状況になっていたのではないかといったところが問題となります。
また、中小企業がドルを買う権利(ドル・コール・オプション)を購入する代わりに、3倍程度のドルを売る権利(ドル・プット・オプション)を売却することで、金融機関の手数料を無料とするという商品があります(ゼロコスト・オプション)。金融機関が中小企業に対し、無料だからという理由で必要のない取引を強く求められていた点も問題となっています(なお、オプションの売却は理論上リスクが無制限となるため、極めてハイリスクな商品であるといえます)。
そして、為替ヘッジとして取引されたものであれば、実取引の金額、総量に応じてオプションを購入したり、スワップをかけたりする必要があるのですが、為替ヘッジとして必要な範囲を超えてデリバティブ取引がなされている事例もあります。

3 損失対策の手続きには

中小企業側の対応として、一般論としては話合いによる解決(示談)、訴訟、ADR(裁判外紛争解決制度)等が考えられます。 デリバティブ取引とは
しかしながら、為替デリバティブ取引を販売する金融機関は、「金融商品取引業者等」にあたり、話合いによる解決(示談)は損失補てん等の禁止(金融商品取引法(以下、「金商法」という)第39条第1項)に該当するため、交渉が難航する可能性があります。
そのため、為替デリバティブ取引の損失については、訴訟かADR(裁判外紛争解決制度)による解決を検討することになります。
いずれの手続においても、金融機関において、損害賠償義務が認められるかが争点となりますので、先に金融機関の禁止行為該当性について検討してみたいと思います。

4 禁止行為

(1) 適合性の原則(金商法第40条)
まず、金融機関は顧客の知識、経験、財産の状況及び金融商品取引契約を締結する目的に照らして不適当と認められる勧誘を行ってはならないとされています。
このような適合性の判断について、多くの金融機関は形式的な質問を行うだけにとどまっています。しかしながら、為替デリバティブのような専門性の高い複雑な取引については、一般的に仕組みとリスクについて十分な理解をすることは困難であり、中小企業が取り扱うのが適切とは言い難いと考えられます。また、為替デリバティブ取引のハイリスク性に鑑みれば、為替ヘッジの目的で取り入れるべきではなかったと考えられます。
このような点で適合性原則違反が認められれば、中小企業の金融機関に対する損害賠償が認められることになります。

(2) 説明義務(金融商品の販売等に関する法律第3条)
次に、金融機関は、金融商品を販売するにあたり、元本欠損が生じるおそれがあるときはその旨とその要因、取引の仕組みなどを説明する義務があります。このような説明義務違反があると認められれば、中小企業は金融機関に対して損害賠償請求をなし得ることになります(金融商品の販売に関する法律第5条)。
この説明義務の判断にあたっては、適合性原則において述べた仕組みとリスクについて十分に説明するだけではなく、金融機関との相対では情報収集能力や分析力に大きな差が生じることについても説明を行うべきと考えられます。

(3) 断定的判断の提供(金商法第38条第2号)
そして、金融機関が取引に先立ち、断定的判断を提供していないかを検討することになります。断定的判断の提供と認められれば、中小企業の金融機関に対する損害賠償が認められることになります。
金融機関も実際の取引において、「大丈夫です。絶対に損はしません」という説明を行うことはないかと思われますが、世間話の中で「これからはもっと円安になるというのが世間一般での認識なので、円高といってもリスクは極めて少ないと思う」といった程度の説明は行っている可能性はあります。このような説明が、取引形態の複雑性と相まって、断定的判断の提供と認定される可能性があります。

(4) デリバティブ取引とは 優越的地位の濫用
さらには、中小企業が融資の申込みをしている際に、金融機関が為替デリバティブ取引を勧めてきた場合、なかなか断りにくいのが現状だと思われます。手数料が無料と言われればなおさらでしょう。
金融機関が、このような取引上の優越的地位を利用して取引を勧誘した場合には、その地位の濫用として、損害賠償が認められる可能性もあります。

(5) その他
その他、金融法上検討すべき行為は多岐にわたりますが、実際上問題となりうるのは上記4点が中心となります。

5 実際の解決を図るには

以上の主張を、訴訟で行うのか、ADR(裁判外紛争解決制度)で行うのかを判断することになります。ADR(裁判外紛争解決制度)のメリットは(訴訟に比べて)短期間の解決が見込まれる点があります(訴訟であれば、1年で解決しない可能性もあります)。また、訴訟に比べると中小企業側に厳密な立証(証明)までは要求されないという点も感覚としては感じられます。そして、柔軟な解決方法が考えられることからしても、まずはADRの活用を検討する場合が多いと思われます。
ADRには種々の機関が存在しますが、為替デリバティブ取引による損失については、全国銀行協会内にあるあっせん委員会を利用することになります。あっせん委員会では、特別調停案が提示されることがあります。金融機関は原則としてこの特別調停案を受諾しなければならないため、和解による解決が見込まれると言えます。
さらに、現状では資金繰りができなくなってしまった場合など、ADRによる解決を待つ時間すらない場合には、私的整理や民事再生を含めた事業再生を検討することになります。

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