必見!初歩のテクニカル分析ガイド
ローソク足は、始値・高値・安値・終値の四本で構成され、相場の方向性・転換点・力強さの程度を知る手掛かりとなります。始値に対して終値が高い物を「陽線」、始値に対して終値が安い物を「陰線」と呼びます。
上昇相場では陽線が多くなり、下降相場では陰線が多くなります。陽線、陰線は罫線とも呼ばれ、価格の足どりを見る上で欠かせないツールと言えます。ローソク足の上についた線を「上ヒゲ」、下についた線を「下ヒゲ」といいます。
また、ヒゲのついていないローソク足を「丸坊主」と呼び、ヒゲを伴う線の、実体の別や長さでも大まかな強さのニュアンスをみることができます。
Step3 トレンドライン
トレンドラインの引き方
チャンネル
Step4 サポート(支持線)&レジスタンス(抵抗線)
レジスタンス
トレンド転換のシグナル
上昇トレンドの転換 上昇トレンドにおいては、価格はレジスタンス・レベルで一時的に下がった後、通常は、再度そのレベルを超えて上昇します。 前回の高値を抜けなかった場合はトレンド転換のシグナルと見ることができます。
Step5 移動平均線
グランビルの法則
- 1 . 平均線が長期下落ないし横ばいの後、上昇に転じた場合は買いの第一段。
- 2 . 上昇中の平均線を価格が下回っても、平均線の上昇基調に変化がないと思われる時は押し目買い。
- 3 . 価格が足踏みののち、上昇中の平均線とクロスしないで再騰し始めたときは買い乗せ。
- 4 . 平均線が下降中でも価格が異常にかけ離れて下落した場合は、自律反騰の公算大。
- 5 . 平均線が長期上昇ののち、横ばいかあるいは低落し始める場合は買い手仕舞いの第一段。
- 6 . 下降中の平均線を価格が上回っても、平均線の下降を食い止められないと思われる時は戻り売り。
- 7 . 価格が保ち合いののち、下降中の平均線とクロスするまでに至らずに、再下落した場合は売り乗せ。
- 8 . 平均線が上昇中でも価格が異常にかけ離れて上昇した場合は、自律反落の公算大。要するに、株式にはトレンドと修正リズム、つまり趨勢としての方向と、時には価格行き過ぎの修正運動があり、それを移動平均線の動きを軸として分析し、売買のタイミングを捉えようとするものです。
ゴールデンクロス/デッドクロス
移動平均線の種類
加重移動平均線 昨日と今日の終値を比べ、今日の終値にウェート置くように計算して出したもの。
移動平均の先端がより値動きに素早く反応すると考えられます。
指数平滑移動平均線 一定期間の平均を求めるのではなく、過去全ての価格が計算対象。
単独で使うことはなく、他の指標の基礎データとして使われることが多い。
変位移動平均線 単純移動平均を先行させたもの。
交差までに時間を要するのでその分ダマシのシグナルが少なくなります。
Step6 MACD(Moving Average Convergence/Divergence Trading Method)
MACD構成
- 短期指数平滑移動平均線
- 長期指数平滑移動平均線
- MACD=(短期指数平滑移動平均線)-(長期指数平滑移動平均線)
- Signal=MACDの移動平均線
通常は 短期 12日、長期 26日、Signal 9日 で計算されることが多い。
MACDの見方
- MACDがSignal(MACD平均線)を下から上に抜いたら買い
- MACDがSignal(MACD平均線)を上から下に抜いたら売り
- 買いシグナル発生後→MACD、Signalとも0ラインを上回ればシグナルの有効性追認
- 売りシグナル発生後→MACD、Signalとも0ラインを下回ればシグナルの有効性追認
3.MACDとシグナルとの差(乖離)が最大となった場合も絶好の売買タイミング 以前に反転した位置がその後の反転ポイントの目安。0ラインの前後での反転も多い。
価格の動きと照らし合わせても、トレンド転換の予兆を察知できます。
4.ダイバージェンス(逆行)による反騰・下落の示唆 上昇の示唆 テクニカル指標で相場を分析 価格は下落中だが、MACDは上昇、又はMACDラインのボトムが切り上がっている。 下落の示唆 価格は上昇中だが、MACDは下落、又はMACDラインのトップが切り下がっている。
- 上昇トレンド入り→価格が上昇に向かう、MACDも上昇に向かう。
- 下降トレンド入り→価格が下落に向かう、MACDも下落に向かう。
Step7 RSI (相対力指数・Relative Strength Index)
MRSI(相対力指数・Relative Strength Index)は価格の上昇・下落に変動した値幅を考慮したうえで計算したものです。通常、過去14日間のデータをもとに計算されることが多い。
計算式は以下のような式
RSI = 過去14日間の上昇幅の合計 ÷ 過去14日間の値幅の合計 × 100%
RSIの一般的見方
-
テクニカル指標で相場を分析
- 70%を超えると買われ過ぎ
- 30%を下回ると売られ過ぎ
RSIの弱点
価格が上昇&RSI下降 → 上昇力は弱い 上昇相場でRSI(70%以上)の山が直前の山を越えられないで、その後、直前の谷を割りこんだ場合は売りシグナル
価格が下落&RSI上昇 → 下落は弱い 下降相場でRSI(30%以下)が直前の谷を割り込まないで、直前の山を越えた場合は買いシグナル
Step8 エリオット波動分析
エリオット波動の構成
第1波:上昇 →第2波:下降 →第3波:上昇 →第4波:下降 →第5波:上昇
a波:下降 →b波:戻し →c波:下降
以上8つの波(5つが上昇、3つが下降)を1サイクルとしている。
エクステンション(延長波) エリオット波動の理想的な上昇トレンドは5つの波から構成されます。
そのうちの一つの推進波(第1波、第3波、第5波)がさらに5つの波に分かれて拡張する様相をエクステンション(拡張、延長)といいます。
エクステンションが起きるのは珍しいことではなく、大多数の波は3つの推進波のうちのどれかにエクステンションが発生します。 第1波がエクステンションを起こすことは珍しいが、第3波のエクステンションは株式市場で、商品市場では第5波のエクステンションがよく見られます。エリオットの波動には、エクステンション以外にも、ダイアゴナル・トライアングル(斜め三角形)やフェイラー(未達成)といった他の変形波もあります。
エクステンションを伴う推進波は第1波、第3波、第5波のうち一つの推進波だけです。よって第3波がエクステンションしたら、第5波のエクステンションはなく、第5波は第1波と類似したものになり第1波と第3波にエクステンションがなければ、第5波はエクステンションしやすいと予想できます。
様々なエクステンションのパターン 第5波がエクステンションした場合、2回復帰(ダブル・リトレイスメント)が起きる。
第5波のエクステンション完了後、
- 1 . まず3つの調整波によりエクステンションの開始時点まで下降が起こる
- 2 . 次にエクステンションが終わった水準までの戻しが起こる
- 3 . その先、上昇トレンドに戻るかあるいはトップを形成するのかは、長期サイクルにおける現在の価格の位置による。
Step9 フィボナッチ級数(数列)とエリオット波動
フィボナッチ級数の構成
- 1 . 連続する2つの数の和はその上位の数(上記の2つの連続する数字の合計)は、次の数に一致する。
〈例〉1+1=2、 1+2=3、 2+3=5、 テクニカル指標で相場を分析 3+5=8、 5+8=13、・・・という具合です。 - 2 . どの数もその下位の数に対しては1.618倍
(フィボナッチ数列の数値を1つ前の数値で割ると、1.618という数値になる)。
※ 数値が大きくなればなるほど、1.618に近づく。
〈例〉13÷8=1.625、 21÷13=1.615、 55÷34=1.6176、 144÷89=1.6179 - 3 . どの数もその上位の数に対しては0.618倍
(1つ後の数値で割ると、0.618という数値になる)
※ 数値が大きくなればなるほど、0.618に近づく。 テクニカル指標で相場を分析
〈例〉8÷13=0.6153、 13÷21=0.6190、 34÷55=0.6181、 89÷144=0.6180 - 4 . どの数も2つ下位の数に対しては2.618倍 テクニカル指標で相場を分析
(フィボナッチの系列の数値を2つ前の数値で割ると、2.618という数値になる)。
〈例〉34÷13=2.6153、 55÷21=2.6190、 89÷34=2.6176、 144÷55=2.6181 - 5 . どの数も2つ上位の数に対しては0.382倍
(2つ後の数値で割ると、0.382という数値になる)。
〈例〉34÷89=0.3820、 21÷55=0.3818、 34÷89=0.3820、 55÷144=0.3819 - 6 . 0.618を2乗すると0.382、1.618を2乗すると2.618となる。
1.618や0.テクニカル指標で相場を分析 618、0.382といった数値は、黄金分割とか黄金比率、平均律と呼ばれた数値です。その比率はピラミッドや古代ギリシャのパルティノン神殿の建築様式にも使用されています。
この比率は、エリオット波動理論では目標値を定めるのに欠かせない数値です。日本でも昔から2/3戻し(0.618=61.8%)1/3戻し(0.382=38.2%)といった様に使用されています。
その他に重要な数値は、1÷2(0.5=50%)、1÷1(1.00=100%)。これらの数値は、重要なサポートやレジスタンスとなります。
第一種・第二種金融商品取引業(関東財務局長(金商)第236号)、商品先物取引業(店頭商品デリバティブ取引)
加入協会:日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会、日本商品先物取引協会、日本投資者保護基金
一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会 会員 会員番号1033
あい証券株式会社
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お金にまつわるお悩みなら教えて! お金の先生
もっぱらテクニカル分析で株トレードをしてる人でも、 ファンダメンタルは軽視している訳ではないですよね? テクニカル指標で相場を分析 ファンダメンタルはどんな分析をしてますか? テレビを観る以外にやる分析はありますか?
もっぱらテクニカル分析で株トレードをしてる人でも、
ファンダメンタルは軽視している訳ではないですよね?
ファンダメンタルはどんな分析をしてますか?
テレビを観る以外にやる分析はありますか?
ベストアンサーに選ばれた回答
私はテクニカルとファンダを併用してトレードをしています。
ファンダについては、かなり色々なことを調べています。
例えば会社の実力はもとより、経営陣の実力や思想も重視しています。近頃ですと、伊藤忠が成功した例です。
その他、PERやPBRはそれなりに重視しますし、配当利回りや増配力も確認します。
もっとも、私の場合、まずはファンダメンタル分析で投資先企業を決め、買うタイミングや利確のタイミングはテクニカル重視です。
と言うのも、テクニカル指標は、異常相場では殆ど役に立たず、結局「騙し」が多くなってしまうからです。
むしろ、目先のテクニカル指標より、「何故この動きをしているのか?」の方が大事なのです。
例えば、創業初の赤字に転落した物産や商事も資源価格の回復やコスト削減効果で一気に戻しましたし、この1年程度株価がやや低迷状態だった石油関連銘柄でもトランプ相場で安値圏比で20%上げました。マイナス金利で売られまくった銀行株も一気に吹き戻しました。輸出関連銘柄も円安を好感してか、出遅れ銘柄も散見されますが結構戻し始めてますね。
こういう時には、「上げた理由」が明確ですから、機械的に利確(ロスカット)したとしてもまだ上昇力(ないしは大底)があるわけですから、テクニカル指標では負けるわけです。
ちなみに私は必要な場合を除いてテレビは一切見ずに、適時開示内容や経済に関するサイトや雑誌などで情報を事前に仕入れ、有望な銘柄であればテクニカル指標が役に立たない暴落相場で買い付けるようにしています。
チャートは相場の「全てを語る」のか?
それともチャートは「オカルト」なのか?(1)
金融アナリスト、コンサルタント。株式会社ミリタス・フィナンシャル・コンサルティング代表取締役。日本長期信用銀行にて、デリバティブを利用した商品設計、デリバティブのディーリング、ポートフォリオマネジメント等に従事する。その後、海外証券子会社であるLTCB International Ltdに出向。デリバティブ・ディーリング・デスクの責任者を務める。帰国後、金融市場営業部および金融開発部次長。銀行本体のデリバティブ・ポートフォリオの管理責任者を務める。2000年より、UFJパートナーズ投信(現・三菱UFJ投信)にてチーフファンドマネージャーとして、債券運用、新商品開発、フロント・リスク管理、ストラクチャード・プロダクツへの投資などを担当。著書に、『図解でわかるランダムウォーク&行動ファイナンス理論のすべて』『世界一やさしい金融工学の本です』『デリバティブのプロが教える金融基礎力養成講座』『確率論的思考』(以上、日本実業出版社)、『カラー図解でわかる金融工学「超」入門』 (サイエンス・アイ新書)、『投資と金融にまつわる12の致命的な誤解について』『ファイナンス理論全史』(ダイヤモンド社)など。1963年生まれ。85年一橋大学経済学部卒業。
チャートパターンの多くは幻想であり、チャートが当たっているように見えるのは後付け効果によるものだ。人はチャートの中に、自分自身の心理を映し出しているだけなのである。それにもかかわらず、多くの成功したトレーダーたちは、ファンダメンタルズ以上にチャートを重視している。トレードのチャンスを機敏に見つけるのに、それ以外の方法がないからである。
――「なぜ、投資で勝つことは難しいのか?」という根本的な疑問に答えながら「金融市場の全体像」を示していく好著として、発売直後から絶賛される 『投資と金融にまつわる12の致命的な誤解について』 より、投資家の関心が高い「チャート」の真実に迫る章を全文公開する。
チャート分析の手法と思想
■トレンドを判定する
相場が上昇トレンドにあるのか、下落トレンドにあるのかを判定する。たとえば、過去5日間の価格の移動平均と、それよりも少し期間の長い25日間の移動平均を比較し、5日移動平均が25日移動平均を上回ってきたら相場は上昇トレンドにあると判断したりするのに使う(図3-1「移動平均法」)。この移動平均法のほかに、ポイント&フィギャー、トレンドライン分析などがある。
■相場の勢いを見る
相場の勢い(モーメンタムという)の強さを判定する。ただし、上昇トレンドの勢いが強すぎる場合は買われ過ぎの懸念があり、一時的な調整(上昇トレンドで一時的に下落したり、相場の勢いが止まったりすること)が起きる可能性が高くなる。また、上昇トレンドの勢いが落ちてくると、いずれ下落トレンドに転じる可能性が高くなるという判断に利用されることもある。短期移動平均と長期移動平均の差をとってその推移をみるMACD(※)のほか(図3-1「MACD」)、RSI(相対強度指数)、ストキャスティックスなどさまざまな指標が開発されている。
※Moving Average Convergence and Divergence。期間の異なる2つの移動平均の差をとる。ただし、移動平均は直近の価格変動のウエートを高くした独特の計算が用いられるのが一般的。定型化された分析手法では、MACD自身の移動平均と比較して、買いシグナルや売りシグナルを判定するという使い方をされる。
■価格水準を判定する
過去の値動きをベースにして、現在の価格水準がどのような水準かを判定する。買われ過ぎ、売られ過ぎ、あるいは価格調整がこのあたりで終了して再び以前のトレンドが復活するなどという判定に使われる。ボリンジャーバンド、フィボナッチ分析などがある。
■周期性を見る
相場は上昇トレンドと下落トレンドを繰り返す形で変動していく。そこには一定の周期性がみられることがあり、その周期性をもとに、今のトレンドがいつまで続くか、どのあたりでトレンドが転換するかを判断する。日柄分析やエリオットウェーブなどがある。
■チャートパターンを見る
チャートが描く形状(チャートパターン)を重視し、ある特定のパターンが出現したら相場が上昇するとか下落すると判断する。たとえば、ヘッド・アンド・ショルダー(三尊ともいう)は、相場が上昇トレンドから下落トレンドに切り替わるときに現れるチャートパターンで、売り姿勢に転じるべきサインとされる(図3-1「チャートパターン(ヘッド・アンド・ショルダー)」)。
チャート分析による将来予測の有効性
まず、効率的市場仮説の世界を想定してみよう。そこでは、相場の動きは全てランダムで、予測は不可能だ。しかし、ユール・スルツキー効果(※)により、チャート分析はさまざまなトレンドやらパターンやら(と見えるもの)を導き出す。人は、それらのトレンドやパターン(と見えるもの)を見て、将来の相場の動きを予知したような気持になる。言うまでもなく、完全にランダムな世界では、これらは全て偶然の産物を見誤っただけの幻想であり、将来の値動きについて意味のあることを語ってくれるものではない。つまり、チャート分析はまやかしであり、人々を惑わすだけの代物に過ぎない。これが、正規の金融理論によるチャート分析の評価だ。
私がまだ銀行のトレーダーになりたてのころ、テクニカル分析のテキストを買って一生懸命勉強していたときに、ある先輩から次のように言われたことがある。「テクニカル分析にはさまざまなものがあるが、結局どれも生き残らない。唯一生き残っているのはエリオットウェーブ(※)だけだ。なぜエリオットウェーブが生き残っているかというと、後で何とでも説明できるからだ」と。エリオットウェーブが今も唯一生き残っているのかどうかはともかく、基本はそのとおりだ。誰にでも明確に答えが出せるような単純明快なチャート分析で、明らかに有効なものは残念ながら存在しない。有効そうに見えるものは、エリオットウェーブのように解釈の余地があるものだ。後付けで見ると、当てはまっているように説明することができるのである。しかし、それはあくまでも後からみたときにだけそう見えるのであって、まだ確定していない本当の将来が予測できるということにはならない。
新刊のご案内
田渕直也 著 定価:本体1,600円+税 ISBN:978-4-478-02898-8
「チャートはオカルト」
「円高・円安は日本の国力を反映する」
「勝率を上げれば投資は儲かる」
「日本人が買っている日本国債は破綻しない」 ……はどれも間違い!
プロもハマる誤解から見える、 「市場」との唯一正しい付き合い方とは?
株式・債権・為替からリスク管理まで、全ての金融商品に精通するデリバティブのプロが、
「なぜ、投資で勝つことは難しいのか?」
「なぜ、金融を理解するのは難しいのか?」
という根本的な疑問に答えながら「金融市場の全体像」を示していく、
まったく新しい形の投資と金融のガイドブック。
【初心者必読】テクニカル分析を使いこなすうえで重要なことをわかりやすく解説!
テクニカル分析とは、 株価などの変動の推移を、図式化したものを用いて、 株価の動きを分析すること」 のことです。多くの人が「投資」といえば、上記の画像のような「チャート(図表・グラフ)」をイメージするかと思います。代表的なテクニカル分析でもある、「ローソク足」や「移動平均線」などのほか、世界中に様々なテクニカル分析が生み出されてきました。ひらたくいえば、「今までの株価をグラフにしたものを使って、現在の株価や将来の株価の動きを推測する」株価の分析方法が、テクニカル分析です。
☝それぞれのテクニカル分析に「一般的な買いサイン・売りサイン」がある
それぞれのテクニカル分析には 「このようになったら買いサイン」「このようになったら売りサイン」というような、「売買シグナル」が存在します。 しかし、全員がその通りにやって簡単に利益を上げることができるのであれば、だれでも億万長者です。
テクニカル分析において売買サインが出たものの、そのサインとは全く逆方向に動いていくことを「ダマシ」といい、相場と関わる限り、永遠に付き合うことになります。
しかし、テクニカル分析の「シグナル」が出るのが早いものであればあればあるほど、「ダマシ」となることは多いです。逆に「ダマシ」となる可能性をひくくすればするほど、「シグナル」が出るのが遅いです。 「シグナルの出るスピードと、ダマシとなる可能性は相反する」 ということは、ここでは把握しておきましょう。
テクニカル分析によって「世界中の出来事」を知ることができる
テクニカル分析を使いこなすことで、自分が普段で生活しているだけでは気づくことができない、世界中の出来事を把握することができます。
アメリカの突発的なテロのニュースを、ニュースをみることができる状態になければ、そのことを知ることができません。しかし、上記のような急落のチャートを見れば、 「市場が想定していなかった、新しい悪材料が出てきた」 とことだけはわかります。
様々な株価は、世界中の人や機械などが売買して、価格を形成しています。
その株価の動きをもとに作られているテクニカル分析は、 世界中の起きている出来事を、察知させてくれるのです。
テクニカル分析は「自分の予想が間違っていたこと」を教えてくれる
テクニカル分析は「自分の予想が間違っていたことを教えてくれるもの」でもあります。上の例では、テロの発生を、株価の下落要因と考えましたが、テロが起きれば必ず株価が下落するとは限りません。今までも「2001年多発テロ」の時は世界中で株価が大きく下落しましたが、「ISIS」関連のテロ事件では、そこまでの大きな下落はしませんでした。 テクニカル指標で相場を分析 「このニュースは上昇要因だろう」というような、個人の予想や、市場予想と、実際の株価の動きが違うことはよくあります。
これから相場に触れる方や、まだ経験が浅い方は、ピンと来ない方もいるかもしれませんしかし、 株価とは、こういった予想外の動きをする生き物です。 必ず、自分の予想や、市場予想、一般的な常識などが、通用しない場面が出てきます。
テクニカル分析を使用していると「もし自分の予想があっていれば、ここは超えるはずがない・この形にはなるはずがない」というような、「基準」がいくつか存在します。「このようになったら、自分の予想は間違っているよというヒント」を与えてくれるのです。
テクニカル分析は「トレンド系」と「オシレーター系」がある
テクニカル分析には、たくさんの種類があり、それぞれ多くの特徴を持っています。大きく分けて「トレンド系」と「オシレータ系」に分類できます。
「ト レンド系」は、移動平均線に代表されるよう、株価の方向性をつかむことに特化しています。
☞「トレンド系指標とは?知っておくべき基礎知識」
「オシレーター系」は、上がり過ぎ・下がり過ぎといった、相場の過熱感見るため に使用されます。
⇒「オシレ―タ系指標とは?知っておくべき基礎知識」
他にも、「カギ足」などの時間という概念を排除した「非時系列チャート」や、取引量から計算する分析方もあります。
「自分が使用しているテクニカルチャートは、どのように計算されていて、どのような特徴があるのか」は把握するようにしましょう。
テクニカル分析を「組み合わせる」
テクニカル分析の分析法には、それぞれメリット、デメリットが存在します。これに対しての対策として、 テクニカル指標を組み合わせる ことが有効な手段となります。
組み合わせパターンは、かなりの種類が考えられますが、しっかりとそれぞれの特徴を理解し、「弱点を補完し合うような組み合わせ」が基本と言われており、「トレンド系×オシレータ系」での組み合わせがセオリーです。そのため、様々な証券会社の取引ツールでも、メインチャートにトレンド系、サブチャートにオシレータ系となっていることが多いです。
☝都合のいい情報だけ見ないようにする
テクニカル分析を組み合わせていると、1つの分析では買いサイン、他の分析法では、売りサインというような、 それぞれの分析法によって、相場の予想が逆になる状態 があります。
そうなったときに人間は、 自分にとって、都合のいい情報だけを受け入れてしまう という特性があるため、多くのものを見ていると、自分に取って都合のいいものだけを受け入れてしまい、思わぬ大きな損失を出してしまう可能性があります。
そのため、「しっかりと目的に合ったものを選択する」ことが必要です。当サイトでは、各テクニカル指標の特徴や原理、一般的な売買サインまで、詳しく解説しますので、しっかりと理解したうえで、実際にシュミレーションをしてみてください(^^)
そして、その中で、「自分が好きなテクニカル分析」を見つけることが、長期的な利益への近道です。誰にでも、向き不向きがあり、好き嫌いもあるものです。
それぞれのテクニカル指標の 特徴や原理を理解したうえで、試行錯誤を繰り返し、 「お気に入りの指標」を見つけるようにしましょう。
テクニカル指標は、 「株価の動きを図式化したもの」 であり、
- 世界中の出来事を表している
- 「サインの速さ」と「だましの少なさ」はそう反する
- 自分の予想の間違いを教えてくれる
- トレンド系・オシレータ系がある
- 「お気に入り」を見つける
- 「組み合わせ」を意識する
これらを意識したうえで、 テクニカル分析を学び、 実践をしていくうえで、 これらを意識しているのか、 していないのかでは、 理解のスピードも、 利益が出始める時期も 大幅に異なります 「倍ブル!」では、それぞれの指標の特徴や、具体的な使用法も、 細かく1つ1つ解説していきます。
FXのテクニカル分析とは?初心者にもおすすめの手法を紹介
相場の分析には、テクニカル分析のほかにファンダメンタルズ分析も使われます。ファンダメンタルズ分析とは、 国の経済状況や政治の動きを元に相場を分析する方法 のことです。経済成長率や失業率、さらに政権交代や戦争といった幅広い要素が指標となります。これらの指標は、すぐさまチャートに反映されるものもありますが、多くはじわじわと影響が出てくるものです。そのため、ファンダメンタルズ分析は長期的な値動きを予測するのに不可欠だといえるでしょう。
テクニカル分析の種類を解説
テクニカル分析に用いる指標は、トレンド系とオシレーター系という2種類に分けることが可能です。この2つはどちらかが有利というものではなく、目的や経験、投資に対する考え方によって、向き不向きや好き嫌いがあります。自分にとって理解しやすい方法や投資のスタイルに合った方法を選ぶために、それぞれの違いや特徴を把握しておきましょう。
トレンド系の指標
オシレーター系の指標
投資家がよく使うテクニカル指標人気ランキング
1位 | テクニカル指標で相場を分析移動平均線 | トレンド分析 |
2位 | ボリンジャーバンド | テクニカル指標で相場を分析トレンド分析 |
3位 | 一目均衡表 | トレンド分析 |
4位 | MACD | オシレーター分析 |
5位 | RSI | オシレーター分析 |
6位 | ストキャスティクス | オシレーター分析 |
7位 | 酒田五法 | ローソク足分析 |
8位 | RCI | オシレーター分析 |
必読!トレンド系のテクニカル分析3選
移動平均線
移動平均線とは、 一定期間における終値の平均値を示すライン のことです。たとえば5日移動平均線は、5日間の平均の移り変わりを表しています。移動平均線はなだらかな曲線を描くので、短いスパンで上がったり下がったりするチャートよりも全体のトレンドが見やすくなるのが特徴です。
移動平均線は、期間の異なる線を2~3種類使って分析を行います。たとえば短期のトレードであれば、5日線と25日線の2種類や5日線10日線25日線の3種類などです。期間が短い線を短期線、中間の線を中期線、長い線を長期線といい、長期線がを突き抜けて短期線が上昇している場合は、ゴールデンクロスと呼ばれる買いどき、逆に下降している場合はデッドクロスと呼ばれる売りどきを示しています。
一目均衡表
一目均衡表とは、基準線・転換線・遅行線・先行スパン1・先行スパン2、という5種類の線と、先行スパン1と先行スパン2の線に挟まれた 雲 と呼ばれるエリアで表されるものです。それぞれの指標を組み合わせて使うことができるほか、単独でも機能します。
ボリンジャーバンド
ボリンジャーバンドとは、移動平均線の上下に3本ずつ引かれる標準偏差をもとにした線のことです。上側の線は移動平均線に近い方から1σ(シグマ)・2σ・3σといい、下側の線は同じく移動平均線に近い方から-1σ・-2σ・-3σといいます。
オシレーター系のテクニカル分析3選
MACD(マックディー)とは、 MACDとシグナルと呼ばれる2本の線から相場の状態を判断する方法 です。MACDは オシレーター系分析として紹介されることが多いですが、実はトレンド系の移動平均線と同様の使い方をされる分析方法です。
ストキャスティクス
ストキャスティクスとは 、 %Kと%Dという2本の線で示される指標 です。この2本の線は、どちらも過去の一定期間の値動きから相対的に現在の勢いを示すもので、買われすぎや売られすぎを判断するのに使われます。一般的には70%~80%以上が買われすぎで売りサイン、20%~30%以下になると売られすぎで買いサインです。
RSI(相対力指数)とは相場の過熱感を表す指標で、50%を中心として0から100%の間の数値で示されます。 RSIから分かることは、買われすぎと売られすぎです。 一般的に70%以上が買われすぎ、30%以下が売られすぎのサインとなりますが、そのときの状況や通貨の種類によって多少基準が上下します。買われすぎのときに値下がりを見越して売り、売られすぎのときに値上がりを見越して買うために使用されます。
テクニカル分析を活用するコツ
理解できる簡単なものから試す
テクニカル分析には多種多様な指標がありますが、まずは 自分が理解できる簡単な方法から試してみるといいでしょう。 初心者が複数の分析方法をまとめて習得し、最初からフルに使いこなすのは無理があります。まずはパッと見て分かりやすいものを実際に使ってみて感覚を掴み、そのうえでもの足りないと感じた部分を補える方法をプラスしていくと、少しずつ身についていきます。
複数を組み合わせてダマシを回避する
ダマシとは、 テクニカル分析に出現したサインとは逆の結果が出ること です。テクニカル分析で得られる結果はどんなときでも絶対的に正しいというわけではなく、どれだけ精度を高めたとしても100%にはなりません。つまりダマシを完全に回避するのは不可能です。しかし、複数の分析方法を組み合わせることでダマシにあう確率を減らすことはできます。一つの指標でサインが出現したら、あわてずに別の分析方法でもサインが出ているかどうかを確認してみましょう。
ファンダメンタルズ分析も取り入れる
テクニカル分析に適した口座を紹介
GMOクリック証券 FXネオ
- FX取引高世界第一位 ※
- スワップポイントが高金利
- スプレッドが業界最小水準
取引手数料・口座維持費用 | 無料 |
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出金手数料 | 無料 |
取引単位 | 10,000通貨 |
パソコン用取引ツール | はっちゅう君FX+・FXツールバー・プラチナチャート |
スマホアプリ | GMOクリック FXneo | テクニカル指標で相場を分析
GMOクリック証券は、インターネット関連事業を幅広く手がけているGMOインターネット株式会社のグループ会社です。2020年にはFX取引高世界第一位 ※ テクニカル指標で相場を分析 に。 高金利のスワップポイント(金利差調整分)と業界最小水準のスプレッド(買値と売値の差)がみんなに利用される人気の理由です。
取引ツールは、はっちゅう君FX+という独自開発のプログラムで、 レイアウトを自由にカスタマイズ することができます。チャートの表示はトレンド系4種、オシレーター系4種に対応し、拡大・縮小機能が可能で、サインを見逃しません。注文作業もスピーディーかつシンプルに行えます。さらにスマホアプリである、GMOクリック FXneoも用意されています。
SBI FXトレード
- 1通貨から取引可能
- AIがテクニカル予想をしてくれる
- 1000通貨までのスプレッドが業界最小水準
取引手数料・口座維持費用 | 無料 |
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出金手数料 | 無料 |
取引単位 | 1通貨 |
パソコン用取引ツール | Rich Client Next・WEB NEXT |
スマホアプリ | SBI FXTRADE |
SBI FXトレードは、 テクニカル指標で相場を分析 SBIホールディングスが手掛けるFX専業会社です 。SBI FXトレードは取引単位が1通貨から始められるため、1ドル1ユーロからFXを始めたい方におすすめです 。
さらに1000通貨までのスプレットが業際最小水準なので、少額取引を行いたい方に向いています。
パソコン用取引ツールは、ダウンロードして使用するアプリ式のRich Client Nextとブラウザ上で取引を行うWEB NEXTの2種類があります。
チャート種類はトレンド系オシレーター系合わせて29種類と多彩なチャートが用意されています。 チャート内で注文操作も行える ため、素早い取引にと対応。さらにスマホアプリである、SBI FXTRADEも用意されているので、外出先でもトレードを行うことも可能です。
DMM FX
- 口座開設数が80万以上
- 取引ツールが使いやすく機能も充実
- スマホアプリが高性能
取引手数料・口座維持費用 | 無料 |
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出金手数料 | 無料 |
取引単位 | 10,000通貨 |
パソコン用取引ツール | DNNFX PLUS・DMMFX STANDARD・プレミアチャート・取引通信簿 |
スマホアプリ | DMM FX |
DMM FXを運営するDMM.com証券は、動画配信やゲーム、ミュージアム建設など幅広い事業を展開するDMM.comグループの企業です。取引ツールのDMMFX PLUSはレイアウトをカスタマイズ可能で使いやすく、テクニカル指標はトレンド系10種、オシレーター系10種を備えています。加えてグラフィカルな取引通信簿により、分かりやすいチャート分析や収益管理が可能です。
また、スマホアプリの DMM FXはデスクトップツール並みの高い性能 を備え、取引場所を選びません。見やすく操作性のいいツールが揃っているので、テクニカル分析を活用して利益を出したい初心者に向いています。
外貨ex byGMO
- 1,000通貨単位から取引可能
- ガジェットタイプの取引ツールが便利
- 取引額に応じてPayPayボーナスポイントまたは現金が付与される
取引手数料・口座維持費用 | 無料 |
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出金手数料 | 無料(ただし外貨出金手数料は1回につき1,500円発生) |
取引単位 | 1,000通貨 |
パソコン用取引ツール | Cymo NEXT・Desktop Cymo |
スマホアプリ | 外貨ex |
外貨ex byGMOは、2021年9月にYJFX!から名称が変更されたサービスです。新規の取引を行うと、ランクに応じてPayPayボーナスポイントまたは現金が付与されるお得なキャンペーンが実施されているので、これからFXを始めたい人は要チェックです。1,000通貨単位から取引でき、「外貨ex byGMOアカデミー」やレポートといったFXについて学べるコンテンツが充実しているので、FX初心者にも使いやすい口座だといえるでしょう。
取引ツールのCymo NEXTは、トレンド系オシレーター系で計36種類の指標を利用可能です。モニターに常時表示させておけるガジェットタイプのDesktop Cymoや、スマホアプリの外貨exも用意されています。
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