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外為オプション取引 両建取引の廃止について

外為オプション取引 両建取引の廃止について
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外貨建取引 第2回:為替予約等の処理

「直々差額」とは、外貨建金銭債権債務等の取得または発生時から、為替予約等の締結時までに生じている直物為替相場の変動による円貨額をいい、予約等締結日の属する期の損益として処理します。
「直先差額」とは、為替予約等の締結時の直物為替相場と為替予約等の締結レートとの差額の円貨額をいい、予約等締結日の属する期から決済日の属する期までの期間にわたって合理的な方法により期間配分し、各期の損益として処理します。
(合理的な方法としては、日数または月数による期間を基準として各期へ配分します。また、金額の重要性が乏しい場合は、為替予約等を締結した日の属する事業年度の損益として処理することが認められます。)
次期以降に配分された額は、貸借対照表上、長期前払費用または長期前受収益として両建て表示します。ただし、決済日が決算日から1年内に到来するものは、前払費用または前受収益として表示します。

≪設例:直々差額と直先差額の算定と処理方法≫

(取引の概要)
2月1日 取引日: 金額$10、決済日を4月30日として商品を輸入した。

3月1日 締結日: 仕入債務$10について、為替変動リスクを回避するために、為替予約相場$1=\107、かつ、決済日を期日とする為替予約契約を締結した。

直物為替相場:2月1日 $1=\106、3月1日 $1=\108

※3 次期以降に配分された額は、貸借対照表上、長期前払費用または長期前受収益として両建て表示します。ただし、決済日が決算日から1年内に到来するものは、前払費用または前受収益として表示します。
なお、重要性のないものについては、区分掲記しないことができます(実務指針10項)。

(2) 例外処理

≪設例:外貨建取引前に為替予約が締結された場合の例外処理≫

(取引の概要)
2月1日 締結日: 予定される仕入取引$10について、為替変動リスクを回避するために、為替予約相場$1=\112、かつ、決済日を買掛金の予定決済日5月31日とする為替予約契約を締結した。

4月30日 取引日: 金額$10、決済日を5月31日として商品を購入した。

為替相場※:3月31日 $1=\108、4月30日 $1=\113、為替予約決済日 $1=\114
※ 説明の単純化のため、先物為替相場は直物為替相場と同一と仮定しています。

3. 外貨建金銭債権債務等の決済日前の消滅

4. 振当処理の適用要件

(1) 会計方針としての採用

(2) 振当処理を満たすための要件

ヘッジ取引 適用要件 具体的な内容
取引時 ヘッジ取引が企業のリスク管理方針に従ったものであることが取引時に客観的に認められること 当該取引が企業のリスク管理方針に従ったものであることが、文章により確認できること

5. 振当処理の対象となる外貨建金銭債権債務等

取引等 認められない理由
満期保有目的以外の外貨建有価証券 売却時期が未確定であり、かつ、時価の変動により受け取る外貨額が変動することから、為替予約等によりキャッシュ・フローを固定することが困難と考えられるため(実務指針5項)
将来の外貨建貸付 ヘッジ手段に係る損益または評価差額は、外貨建金銭債権債務または外貨建有価証券の換算差額と同様の性格を有すると考えられるため(実務指針5項)
将来の外貨建借入
将来の外貨建有価証券(その他有価証券および子会社・関連会社以外)の取得

6. 複数の外貨建金銭債権債務等と為替予約等との対応

7. 振当処理が認められる通貨スワップおよび通貨オプション

条件
通貨スワップ 直先フラット型 a. 通貨スワップ契約時における支払円貨額と通貨スワップ契約満了時における受取円貨額が同額である場合。
直々差額 直先差額
通貨スワップ スワップ契約日の属する期の損益として処理 通貨スワップ契約日の属する期からスワップ期間満了日の属する期まで合理的な方法で期間配分し、各期の損益として処理※1、※2、※3

契約締結時までの差額※1 差額残額および支払オプション※2
通貨オプション 通貨オプションの契約締結時の属する期の損益として処理 通貨オプションの契約締結日から決済日の属する期にわたり期間配分する。※3

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外貨建取引

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IV. 監督上の評価項目と諸手続(第一種金融商品取引業)

金融商品市場の仲介者として、重要な役割を果たしている証券会社等においては、危機発生時において、迅速な復旧対策を講じ、必要最低限の業務の継続を確保する等適切な対応を行うことが、国民生活・経済にとっても極めて重要であることから、平時より業務継続体制(Business Continuity Management;BCM)を構築し、危機管理(Crisis Management;CM)マニュアルの策定等を行っておくことが必要である。こうした観点から、証券会社等の監督に当たっては、その業容に応じ、例えば以下の点に留意して、その適切性について検証することとする。

(2) 主な着眼点

(3) 海外拠点を活用した業務継続計画に関する留意点

IV-3-1-7 災害における金融に関する措置

(1) 災害地に対する金融上の措置

(2) 南海トラフ地震の事前避難対象地域内外における金融上の諸措置

b. 発災後の証券会社等の応急措置については 、IV-3-1-7に基づき、適時、的確な措置を講ずることを要請する。

(3) 行政報告

IV-3-2 証券会社等の市場仲介機能等の適切な発揮

IV-3-2-1 市場仲介者としてのオペレーションの信頼性向上

(1) 注文管理体制に係る留意事項

(2) 信用取引に係る代用有価証券の掛目変更に係る留意事項

(3) 証券会社等の電子情報処理組織の管理に係る留意事項

IV-3-2-2 発行体に対するチェック機能の発揮

(1) 引受け等の審査に係る留意事項

(2) 親子法人等が発行する株券等の引受けに関する留意事項

(外為オプション取引 両建取引の廃止について 3) 私募CB等の引受け・買受けに係る留意事項

(4) 反社会的勢力関係発行体に係る留意事項

IV-3-2-3 投資者に対するチェック機能の発揮

(1) 顧客の不公正取引防止のための売買管理体制に係る留意事項

(2) プレ・ヒアリングに係る留意事項

(3) 反社会的勢力関係投資家に係る留意事項

(4) 高速取引行為者に係る留意事項

IV-3-2-4 市場プレイヤーとしての自己規律の維持

  • 株式の誤発注に乗じて、誤発注であることを認識しながら行う株式の買付け
  • 証券会社等(又はその同一グループ内の他の会社)が投資している未公開企業の上場時に、主幹事として行う引受業務及びその後の当該株式の売却
  • 証券会社等(又はその同一グループ内の他の会社)がプリンシパル投資で取得した資産を原資産とする証券化商品を組成し、十分な説明なく他の投資家に販売する行為(リスク転嫁)
  • SPC等を利用した会計操作目的、脱税目的が疑われる証券化スキームの提案・検討

IV-3-2-5 監督手法・対応

IV-3-3 店頭デリバティブ取引業に係る業務の適切性

IV-3-3-1 法令等遵守態勢

(1) 通貨関連店頭デリバティブ取引等業者の区分管理に係る留意事項

(2) 有価証券関連店頭デリバティブ取引業者の分別管理に係る留意事項

(3) 暗号資産関連店頭デリバティブ取引等業者の区分管理に係る留意事項

(4) 監督手法・対応

IV-3-3-2 勧誘・説明態勢

(1) 広告等に係る留意事項

(2) 説明書類に係る留意事項

(3) 店頭デリバティブ取引の勧誘方法等に関する注意喚起文書の配布に係る留意事項

(4) 店頭金融先物取引業者の説明責任に係る留意事項 外為オプション取引 両建取引の廃止について

(5) 有価証券関連店頭デリバティブ取引業者の説明責任に係る留意事項

(6) 通貨オプション取引・金利スワップ取引等を行う店頭デリバティブ取引業者の説明責任に係る留意事項

(7) 暗号資産関連店頭デリバティブ取引業者の説明責任に係る留意事項

(8) 契約締結前の書面交付に係る留意事項

(9) 委託証拠金その他の保証金の受領に係る書面交付に係る留意事項

(10) 不招請勧誘の禁止規定に係る留意事項

(11) 店頭デリバティブ取引に類する複雑な仕組債・投資信託の勧誘に係る留意事項(合理的根拠適合性・勧誘開始基準)

(12) 監督手法・対応

IV-3-3-3 取引一任契約等

(1) 関係外国金融先物取引業者との取引一任契約に係る留意事項

(2) 店頭デリバティブ取引業者の特定同意の範囲について

(3) 監督手法・対応

IV-3-3-4 業務執行態勢

(1) 通貨関連店頭デリバティブ取引等におけるスリッページの取扱いに係る留意事項

(2) 特定店頭オプション取引に係る留意事項

(3) 暗号資産関連店頭デリバティブ取引に係る留意事項

(4) 電子取引基盤運営業務に係る留意事項

(5) 特定通貨関連店頭デリバティブ取引における取引データの保存・報告に係る留意事項

(外為オプション取引 両建取引の廃止について 6) 監督手法・対応

IV-3-3-5 通貨関連店頭デリバティブ取引に係るリスク管理態勢

(1) 顧客及びカバー取引相手方との取引に係る留意事項

システムによるカバー取引に係るシステムリスクについては、基本的には III -2-8における態勢整備の留意点をもって対応することとするが、カバー取引を行う際にカバー取引相手方との間でシステム障害により、取引が行えない場合があることを勘案し、その間の相場の急激な変動等に備えたリスク管理態勢を整備しているか。

(2) 相場が急激に変動した場合の取引に係る留意事項

(3) 自己勘定取引に係る留意事項

(4) 個人向けのロスカット取引に係る留意事項

(5) 低スプレッド取引に係る留意事項

(6) 法人向けの特定通貨関連店頭デリバティブ取引(金商業等府令第117条第1項第39号に規定する特定通貨関連店頭デリバティブ取引をいう。)の為替リスク想定比率に係る留意事項

(7) ストレステスト実施に係る留意事項

(8) 監督手法・対応

IV-3-3-6 有価証券関連店頭デリバティブ取引に係るリスク管理態勢

IV-3-3-7 暗号資産関連店頭デリバティブ取引に係るリスク管理態勢

(1) 顧客及びカバー取引相手方との取引に係る留意事項 外為オプション取引 両建取引の廃止について

(2) 法人向けの特定暗号資産関連店頭デリバティブ取引(金商業等府令第117条第1項第49号に規定する特定暗号資産関連店頭デリバティブ取引をいう。)の暗号資産リスク想定比率に係る留意事項

IV-3-4 商品関連市場デリバティブ取引業に係る業務の適切性

IV-3-4-1 法令等遵守態勢

IV-3-4-2 勧誘・説明態勢

(1) 広告等に係る留意事項

(2) 勧誘受諾意思の確認に係る留意事項

(3) 説明書類に係る留意事項

(4) 外為オプション取引 両建取引の廃止について 商品関連市場デリバティブ取引の勧誘方法等に関する注意喚起文書の配布に係る留意事項

(5) 商品関連市場デリバティブ取引業者の説明責任に係る留意事項

(6) 契約締結前の書面交付に係る留意事項

(7) 委託証拠金その他の保証金の受領に係る書面交付に係る留意事項

(8) 監督手法・対応

IV-3-5 電子募集取扱業務を行う金融商品取引業者に係る業務の適切性

IV-3-5-1 電子募集取扱業務を行う金融商品取引業者に対する基本的考え方

IV-3-5-2 電子募集取扱業務の適切性

IV-3-5-2-1 法令等遵守態勢

IV-3-5-2-2 投資者保護のための情報提供

(1) 商号等の表示

(2) 投資者の判断に重要な影響を与える事項の表示

IV-3-5-3 電子申込型電子募集取扱業務等の適切性

IV-3-5-3-1 業務管理体制

(1) 発行者の事業計画等に係る適切な審査

(2) 目標募集額の設定及び応募額の取扱いに関する留意点

(3) 申込みの撤回等に関する留意点

(4) 事業の状況についての情報提供の確保

IV-3-5-4 第一種少額電子募集取扱業務の適切性

IV-3-5-4-1 勧誘・説明態勢

(1) 着眼点

(2) 監督手法・対応

IV-3-5-4-2 有価証券の発行価額の総額等に関する留意点

(1) 基本的留意事項

(外為オプション取引 両建取引の廃止について 2) 第一種少額電子募集取扱業務に該当しなくなった場合の留意点

(3) 監督手法・対応

IV-3-6 電子記録移転有価証券表示権利等を取り扱う金融商品取引業者に係る業務の適切性

IV-3-6-1 法令等遵守態勢

IV-3-6-2 勧誘・説明態勢

(1) 適合性原則

(2) 広告等に係る留意事項

(3) 電子記録移転有価証券表示権利等の説明に係る留意事項

IV-3-6-3 業務管理体制に係る留意事項

IV-3-6-4 取引時確認等の措置

(1) 電子記録移転有価証券表示権利等の特性等を踏まえたリスクの特定・評価・低減

(2) マネー・ローンダリング及びテロ資金供与への対応

(3) 金融商品取引業者間での取引に係る留意事項

(4) 業務の提携先等に係る留意事項

IV-3-6-5 システムリスク管理態勢

(1) 外為オプション取引 両建取引の廃止について システムリスク管理態勢、システムリスク評価

システム部門は、洗い出したリスクへの対策後の残存リスクを評価し、取締役会に報告をしているか。
なお、システムリスクには、以下のようなものを含めているか。
・ 外部サービスを利用することによって生じるリスク
・ APIの公開・提供・接続等を実施することによって生じるリスク 等

(2) サイバーセキュリティ管理

(3) システム企画・開発・運用管理

システム開発工程に従い、設計/開発に関わるドキュメントやプログラムの作成について規程を策定しているか。なお、システム設計/開発段階では、以下のようなセキュリティに係わる事項を含めること。
・ 具体的なセキュリティ要件を明確化すること
・ セキュアコーディングの実施など脆弱なポイントが生じないように対策を行うこと 等

以下のような内容を含む品質管理についての規程および手順書が策定されているか。
・ レビューを実施し、記録を残すこと
・ 各工程の完了基準を策定し、評価をすること
・ 性能設計を十分なものとし、システムキャパシティ、パフォーマンスの上限値を管理すること
・ システム開発時に限界値把握をすること 等

以下のような点を考慮し、システム運用管理規程および手順書が策定されているか。
・ 監視設定において検知時の問題を効率的に切り分ける仕組み
・ 監視にかかわるエスカレーションルールの統一化
・ 作業プロセスに、記録・承認・点検の組み込み
・ システムの運用管理に係る業務の実施状況を文書にて記録し保管 等

システム構成の管理の目的及び方針、適用範囲を定めているか。
また、以下のような点について、構成の把握を行い、管理の有効性を確認しているか。
・ 物理資源(ハードウェア、ネットワーク、サーバー、PC 等)
・ 論理資源(ライセンス、ソフトウェア、接続構成 等)
・ クラウドサービス、第三者への委託業務 等

(4) 外部委託管理

クラウドサービスなど外部サービスを利用する場合には、利用するサービスに応じたリスクを検討し、対策を講じているか。
例えば、以下のような点を実施しているか。 外為オプション取引 両建取引の廃止について
・ 重要なデータを処理・保存する拠点の把握
・ 監査権限・モニタリング権限等の契約書への反映
・ 保証報告書の入手・評価 等

(5) コンティンジェンシープラン

コンティンジェンシープランの策定に当たっては、以下のようなリスクを想定した十分なリスクシナリオとなっている。
・ サイバー攻撃
・ 災害、パンデミック
・ システム障害
・ 情報漏えい事案 等

「信用取引」とは?普通の取引(現物取引)との違い

信用取引,空売り,仕組み

【ご注意】
『みんかぶ』における「買い」「売り」の情報はあくまでも投稿者の個人的見解によるものであり、情報の真偽、株式の評価に関する正確性・信頼性等については一切保証されておりません。 また、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、China Investment Information Services、NASDAQ OMX、CME Group Inc.、株式会社FXプライムbyGMO、東京商品取引所、大阪堂島商品取引所、SIX ファイナンシャルインフォメーションジャパン、Dow Jones、Hang Seng Indexes、株式会社bitFlyer 等から情報の提供を受けています。 日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。 『みんかぶ』に掲載されている情報は、投資判断の参考として投資一般に関する情報提供を目的とするものであり、投資の勧誘を目的とするものではありません。 外為オプション取引 両建取引の廃止について これらの情報には将来的な業績や出来事に関する予想が含まれていることがありますが、それらの記述はあくまで予想であり、その内容の正確性、信頼性等を保証するものではありません。 これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、投稿者及び情報提供者は一切の責任を負いません。 投資に関するすべての決定は、利用者ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。 個別の投稿が金融商品取引法等に違反しているとご判断される場合には「証券取引等監視委員会への情報提供」から、同委員会へ情報の提供を行ってください。 また、『みんかぶ』において公開されている情報につきましては、営業に利用することはもちろん、第三者へ提供する目的で情報を転用、複製、販売、加工、再利用及び再配信することを固く禁じます。

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外為オプション取引 両建取引の廃止について

外国為替市場はもともと国際銀行間の通貨決済の場として始まった. 国際銀行間の取引を円滑に実行するため, ブローカーと呼ばれる仲介業者を利用することが行われるようになっていき, このブローカー集団が情報交換を行い取引可能な国際銀行に所属するトレーダー間の仲介を行う業務として, ボイス・ブローキングが組織されるようになっていった.

ボイス・ブローキング・システムとは, 銀行とブローカー間を電話(ホットライン) あるいはテレグラム, FAXで結び, ブローカーに対して注文(気配値)を提示し, 取引可能な他のブローカーを探し出してもらう仲介システムを指す. たとえば, 図1に示すように, あるブローカーに外国為替銀行Aから出されたドル買いの注文が114.20円/ドル, ドル売りの注文が114.26円/ドルとすれば, このブローカーはホットラインを通じて参加するトレーダーに対して, 相場を114.20-26と唱える. これを聞いて, 別の外国為替銀行Bが同じくホットラインを通じて114.20円/ドルでドルを売る通知をして来れば, 取引が114.20円/ドルで成立する. USD/JPYと記述した場合, アメリカドル(USD)1単位の価格を日本円(JPY)建てで表記する. この場合前にあるUSDを第一通貨, 後ろにあるJPYを第二通貨と呼ぶ. 第一通貨を第二通貨で買う(売る)ということと第二通貨を第一通貨で売る(買う) ということは同じ意味である.

便宜上第一通貨を第二通貨で相手が買ってくれる価格のことを 買気配 または ビッド (bid)第一通貨を第二通貨で相手が売ってくれる価格のことを 売気配 または アスク (ask)と呼ぶ. アスクのことは オファー (offer)とも言う. 現在市場に出ているものの中で最大の買気配値のことを 最良買気配 または ベスト・ビッド (best bid)最小の売気配値のことを 最良売気配 または ベスト・アスク (best ask)と呼ぶ. ベストビッドとベストアスクの幅を証券市場同様にビッド・アスク・スプレッドと呼ぶ.

例えば, USD/JPYの場合銀行間取引の1取引単位は1,000,000USD(日本円で約1億円)である. 外国為替市場において市場参加者は伝統的に 両建て提示 (two way quotation)と呼ばれる独自の注文方法を採用してきた. 両建て提示とは売りを意図している注文であっても, 買いを意図している注文であっても, 両方の注文価格を同時に提示する注文方法である. この方法を採用しているために, 外国為替市場の注文記録から需給バランスを原理的に推定することができない.

ボイス・ブローキング・システムの多くは, ブローカー集団が円卓を囲み, ブローカー集団間が口頭やジェスチャーを通じて意思疎通を行うことによって成立している (図2のような情報伝達経路をとっている). そして, 現在自分達の顧客が提示している注文のすりあわせを行い, 取引可能なトレーダーを探し出し取引を実現することを行っている.


図1 国為替市場参加者(USD/JPY)の取引の構造. USDを買うことは JPYを売ることと等価であり, USDを売ることはJPYを買うことと等価である.

図2 ボイス・ブローキング・システムの情報伝達構造(a). 中心にボイス・ブローカが相互に情報交換を行える円卓がある(b). 各トレーダーはボイス・ブローカーと電話(ホットライン)やFAX などの情報伝達手段を用いて注文情報のやり取りを行う (トウキョウフォレックス上田ハーローにて著者佐藤が許可を得て撮影).

1990年代に入り, コンピュータと光ファイバ通信網を用いた情報通信技術 (ICT;Information and Communications Technology)の進歩と普及を受け, クライアント--サーバ方式のマッチングエンジンによるブローキング・システム (電子ブローキング・システム)が導入されはじめた. ロイター社が1991年にReuters2000-1というコンピュータ取引システムを発表して以来, 外国為替市場の業務は電話やFAXに代り, コンピュータ端末が重要な役割りを演じるようになっている. その後, 1993年に入り世界銀行12行によって EBS(Electronic Broking System)が組織され, 2大ブローキング・システムの競争が始まり, 電子ブローキング・システムの普及の時代に入った. 特に, 電子ブローキング・システムは公平性, 高速性, 価格性の観点からボイス・ブローキング・システムに対して強い競争力を持っていたため, 加速的に普及し, ボイス・ブローキング・システムより電子ブローキング・ システムを利用する市場参加者が増加し続けている. 電子ブローキング・システムでは, トレーダーはコンピュータ端末上に希望する取引価格を入力する. この注文価格は通信回線を通じて中央のホスト・コンピュータに送信され, ホスト・コンピュータ上で自動的に取引可能な他のトレーダーからの注文との適合が行われる. ベスト・ビッド, ベスト・オファーが更新された場合にはコンピュータ端末上で気配価格の更新が行われる. もし取引可能なトレーダーからの注文が存在する場合には両方のトレーダーのコンピュータ端末に取引がなされたことが表示される. その後所定期間以内に決済がなされ取引約定が成立する. 図3(a)に電子ブローキング・システムの情報伝達経路を示す. 各トレーダーはトレーダーが操作可能なコンピュータ端末から注文を入力し, 中央のマッチングエンジンへ注文情報を送信する. 自動的に注文のマッチングを行い, 外為オプション取引 両建取引の廃止について 取引可能なトレーダーを探し出すことができる. 図3(b)は代表的な電子ブローキング・システムあるICAP EBSプラットフォームを利用するときに使用されるコンソールである.

図3 (a)電子ブローキング・システムの情報伝達構造. 中心に市場管理サーバーが注文の自動適合を行う. 各トレーダーはコンピュータ・ネットワークで接続されたコンピュータ端末を用いて, 直接注文のやりとりと市場価格の確認を行うことができる. (b)代表的な電子ブローキング・システム(ICAP EBS)で使用されるコンソール (ICAP EBS社の許可を得て転載).

外国為替市場(インターバンク)での気配価格を参照値として, 銀行窓口や両替所における実際に取引される通貨交換レート (TTS/TTB)が決められている. 外国為替市場では瞬間瞬間で価格が変化し続けているため, ある基準時間における交換レートを参照値とし仲値(TTM)と呼ばれる価格が決められている. 多くの銀行では毎営業日の9:55ごろの為替レートを参考に価格が決定される. また標準的な仲値を提供するサービスとしてWM/ロイター社がある. 毎日ロンドンの午後4時にインターバンクで取引されているレートをもとに決定される. 執筆現在158の通貨のレートが発表されている.

外国為替市場の取引

外為オプション取引 両建取引の廃止について 外国為替市場は地球の自転に連動して, 昼間に対応する時間帯が変化することに起因して取引の中心的な地域が変化する. そのため世界中の日中に対応する時間が変化することによる市場の時間依存性が存在する. 世界の商業活動の活発な地域を分割するとおおよそアジア, ヨーロッパ, アメリカの3つの地域に分割される. 表1は外国為替市場の参加者が多い代表的な市場の活動時間とタイムゾーンを示す.

RegionIHLocal OpenLocal CloseLocal Time Zone
SydneySY8:00:0017:00:00Australia/Sydney
TokyoTK9:00:0017:00:00Asia/Tokyo
Singapore/Hong KongHK8:00:0017:00:00Asia/Hong Kong
LondonLN8:00:0017:外為オプション取引 両建取引の廃止について 00:00Europe/London
New YorkNY8:00:0017:00:00America/New York
GlobalGL17:00:0017:00:00America/New York

世界標準時であるUTCで時間を取ると, アジア活動時間は0:00-8:00 (UTC+2), ヨー ロッパ活動時間は8:00-16:00 (UTC+2), アメリカ活動時間は 16:00-24:00(UTC+2)に対応する. 国による夏時間(外為オプション取引 両建取引の廃止について Day Saving Time) 導入の違いに多少は依存するが,世界標準時間(UTC)から見たときに時間の移動が起こる. また,国による祝祭日の違いも外国為替市場の取引の状態に影響を与える. 例えば8月15日や12月24日はキリスト教圏では祝日となっているが, 日本では通常の営業日である.

アジア活動時間帯で外国為替取引の中心的な地域は, 東京, シンガポール, 香港である. また, ヨーロッパ活動時間帯はフランクフルト, ロンドンが市場を形成している. アメリカ活動時間帯では,世界の情報が集まるニューヨークの影響が大きい.

3年に一度, 国際決済銀行 (Bank of International Settlement;BIS) は BIS Triennial Central Bank Survey (BIS) と呼ばれる世界中の中央銀行やトレーダー集団から集計した外国為替の取引状況に関するサーベイを出版している. この情報によると, USD(アメリカドル), EUR(ユーロ), JPY(日本円) は2004年現在世界で取引量の多い3大通貨である.また, GBP(イギリス・ポンド), CAD(カナダ・ドル), AUD(オーストラリア・ドル), SEK(スウェーデン・クローナ), NOK(ノルウェー・クローネ)は取引量の多い通貨である. 表2に3大通貨の各時間帯における取引量を記す. USDはヨーロッパ活動時間帯で半分以上が取引されている. EURもまたヨーロッパ活動時間で70% が取引されている. JPYはアジア活動時間とヨーロッパ活動時間でそれぞれ40% 程度が取引されている. 各国の通貨は ISO 4217 で規定される3文字の通貨コード(表3参照)で通常表記される. 以降の章においてもこの表記法を使用する.外為オプション取引 両建取引の廃止について

表2 BIS Triennial Central Bank Survey2004に基づき2001年 4月における1日平均の取引量を100万米ドルで表記した.

活動時間帯USDEURJPY アジア活動時間373,179 (25.3%)74,745 (12.2%)160,384 (43.4%) ヨーロッパ活動時間806,997 (54.8%)430,156 (70.3%)137,731 (37.3%) アメリカ活動時間292,563 (19.9%)106,909 (17.5%)71,448 (19.3%) 全活動時間1,472,739611,外為オプション取引 両建取引の廃止について 外為オプション取引 両建取引の廃止について 810369,563

表3 主要通貨のISO 4217コードと国・通貨名.

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コード国・通貨コード国・通貨
AMDアルメニア・ドラム (Armenia Dram)AUDオーストラリア・ドル (Australian Dollar)
ARSアルゼンチン・ペソ (Argentina Peso)AZNアゼルバイジャン・マナト (Azerbaijan Manat)
BDTバングラデッシュ・タカ (Bangladeshi Taka)BRLブラジル・レアル (Brazil Real)
BHDバーレーン・ディナール (Bahrain Dinar)BTNブータン・ニュルタム (Bhutan Ngultrum)
CADカナダ・ドル (Canadian Dollar)CHFスイス・フラン (Swiss Franc)
CLPチリ・ペソ (Chilian Peso)COPコロンビア・ペソ (Colombian Peso)
CNY中華人民共和国・元 (外為オプション取引 両建取引の廃止について Chinise Yuan)CZKチェコ・コルナ (Czech Koruna)
DKKデンマーク・クローネ (Danish Krone)DZDアルジェリア・ディナール (Algerian Dinar)
EUR欧州連合(EU)・ユーロ (Euro)EGPエジプト・ポンド (Egyptian Pound)
FJDフィジー・ドル (Fiji Dollar)GBPイギリス・ポンド (British Pound)
GHCガーナ・ セディ (Ghanaian Cedi)HKD香港・ドル (Hong Kong Dollar)
HUFハンガリー・フォリント (Hungarian Forint)IDRインドネシア・ルピア (Indonesian Rupiah)
INRインド・ルピー (Indian Rupee)ISKアイスランド・クローナ (Iceland Krona)
IRRイラン・リアル (Iranian Rial)JPY日本・円 (Japanese Yen)
JMDジャマイカ・ドル (Jamaican Dollar)KZTカザフスタン・テンゲ (Kazakhstan Tenge)
KESケニア・シリング (Kenyan Shilling)KRW大韓民国・ウォン (South Korean Won)
LBPレバノン・ポンド (Lebanon Pound)LVL[10]ラドビア・ラト (Latvian Lat)
MNTモンゴル・トゥグルグ (Mongolia Tugrik)MYRマレーシア・リンギット (外為オプション取引 両建取引の廃止について Malaysian Ringgit)
MXNメキシコ・ペソ (Mexican Peso)NOKノルウェー・クローネ (Norwegian Krone)
NZDニュージーランド・ドル (New Zealand Dollar)OMRオマール・リアル (Omani Rial)
PENペルー・ソル (Peruvian Nuevo Sol)PKRパキスタン・ルピー (Pakistan Rupee)
PHPフィリピン・ペソ (Philippine Peso)PLNポーランド・ズウォティ (Poland 外為オプション取引 両建取引の廃止について Zloty)
RONルーマニア・レイ (Romanian Lei)RUBロシア・ルーブル (Russian Rouble)
SEKスウェーデン・クローナ (Swedish Krona)SKK[11]スロバキア・コルナ (Slovak Koruna)
SIT[12]スロベニア・トラル (Slovenia Tolar)SGDシンガポール・ドル (Singapore Dollar)
THBタイ・バーツ (Thai Baht)TRLトルコ・リラ (Turkish Lira)
UAHウクライナ・フリヴニヤ (Ukrainian Hryvnia)USDアメリカ合衆国・ドル (United States Dollar)
VERベネズエラ・ボリバル (Venezuelan Bolivar)ZAR南アフリカ・ランド (South Affrican Rand)
[10]2014年1月15日LVL廃止. EURに変更.
[11]2009年1月16日SKK廃止. EURに変更.
[12]2007年1月14日SIT廃止. EURに変更.

国際決済銀行の2013年の外国為替市場に関するレポートによると1日平均 (4月1日平均)の外国為替市場の取引量は5兆3,450億米ドル(日本円で約507兆円, 1アメリカドルを95円として換算)である. 表4は1998年から2013年までの4月1日平均取引高の推移を示している. 1998年からの集計によると約3.5倍に増加している. この集計値は取引を行ったディーラー両方について取引をした通貨について2重に計算を行った値である.

表4 1998年から2013年までの外国為替市場で取引された1日あたりの平均取引高. 2013年版BIS Triennial Central Bank Surveyの外国為替市場レポートに基づく. 単位は10億米ドル.

外為オプション取引 両建取引の廃止について
集計年199820012004200720102013
通貨交換1,5271,2391,外為オプション取引 両建取引の廃止について 外為オプション取引 両建取引の廃止について 9343,3243,9715,345
スポット取引5683866311,0051,4882,046
アウトライト・フォーワード取引128130209362475680
外貨スワップ取引7346569541,7141,7592,228
通貨スワップ 取引10721314354
オプションおよび他の商品8760119212207337

外国為替市場で取引されるスポットでの取引量は, 2013年には1日2兆米ドル(約190兆円)を越え, 約90% が電子ブローキングシステム, ボイスブローキングシステムが約10% となっている. 世界的に見ると複数のボイスブローキングシステムと複数の電子ブローキングシステムが, 銀行間または企業間の通貨交換の仲介業務を行っており, 銀行間での直接的取引(外為オプション取引 両建取引の廃止について 直取引)も行われている.

外国為替市場の高頻度データ

外国為替市場の高頻度データは1次的には電子ブローキング・システム上で生成 される. 電子ブローキング・システムは銀行間取引や個人取引を仲介する仕組み であるがそこで交される 気配価格 (quotes)や 約定 (transaction)に関する詳細なデータは 匿名化 (anonymization)され,証券市場同様に販売されている. 電子ブローキング・システムから直接提供されるデータは極めて高解像度でかつ高頻度のデー 外為オプション取引 両建取引の廃止について タである. 外国為替市場は証券市場と異なり単一の取引所が存在しているわけ ではないため,電子ブローキング・システムで収集されるデータが外国為替市場 での取引全てを網羅しているわけではないが, 取引シェアの大半を担っている電子ブ ローキング・システムの分析を行うことにより, 外国為替市場の様子を高解像度 データを用いて分析することが可能である. 本章で紹介するICAP EBSは自社で電子ブローキング・システムを運営しているため, ここから販売され るデータは極めて高解像度かつ高頻度のデータである. 例えばICAP EBS社(ICAP EBS社 http://www.ebs.com)から 販売されるEBSDataMine Level1.0の時間解像度は1秒である.

一方2次データ・プロバイダは複数の電子ブローキング・ システムから通貨注文と取引に関するデータを購入し連結して提供している. 2次データ・プロバイダは一般に外国為替市場データのみを取り扱っているわけではなく, 証券や債券, 国債, 金属, エネルギーなどの様々な金融データを収集販売している. そのため, 2次データ・プロバイダから提供されるデータの解像度や頻度は1次データ・ プロバイダの提供するデータに比べて高くない場合があるが, 一方でカバレッジは大きいという長所がある. 本章で利用するCQG社(CQG社 http://www.cqg.comから販売されるCQG Comprehensive FXの場合, 時間解像度は1分であり注文のデータのみが利用可能である. データは通貨ペア単位で販売されている.

EBSDataMineLevel1.0

EBS Data Mineのヒストリカル・データにはEBS市場で提示された気配値のEBS Best BidとBest Offerおよび取引約定価格の情報が含まれている. 取引約定価格にはその時点で最も高い買い約定値(the highest paid) と最も安い売り約定値(the lowest given)が記録されている. 記録される時間は更新時間を基準としており, 約定レコードと気配レコードが記録されている. 気配レコードには更新時間終了時点のBest BidとBest Offerが含まれている. 約定レコードには更新時間中の最も高い買い約定値と最も安い売り約定値が含まれている. 更に Level2.0 には取引高に関するデータが含まれている.

データは標準的なCSV(comma separated values)形式で, ヘッダーとトレイラーはない. また, データは匿名化されており, 注文値(ビッドとオファー)と約定値の情報が含まれている.

CQG 外為オプション取引 両建取引の廃止について Comprehensive FX

外国為替市場のティック・データとして, CQG社が提供するTime & Salesデータ(以下 T & Sデータと省略)を説明する. T & Sデータは外国通貨間の取引ペアに対して気配値(注文)提示がサーバに届いた時刻, 注文価格, 売り注文価格, 買い注文価格の別が記録されている. 外国為替市場では, あるトレーダーの通貨の価格提示に対して, 他のトレーダーがその価格による通貨取引に応じることにより取引価格の決定と通貨交換がなされる. この価格提示はquote(注文)と呼ばれる. このデータは匿名化がなされているが, 日時, 活動時間帯, 価格, 注文, 通信種別, データ種別が記録されている.

外国為替市場の戦後史

表5に1944年から2013年までに外国為替市場に影響を及ぼした出来事をまとめた. 第二次世界大戦の終わり頃1944年7月, 外為オプション取引 両建取引の廃止について 連合国45カ国がアメリカ合衆国ニューハンプシャー州ブレトン・ ウッズに集まり国際通貨体制に関する会議を開催した. この会議では, 戦争の引き金となる通貨危機や通貨の不安定化を避ける方法が模索され, John Maynard Keynesは新しい世界通貨システムにおいて国際共通通貨バンコール (Bancor)を提案したが否決された. 議論の末, 金との等価交換を保証する共通通貨(兌換通貨)としてアメリカ・ドルが選択され, 金1オンス当たり35アメリカ・ドルと固定し, アメリカ・ドルに対する他の主要通貨の交換比率を固定する 固定相場制 (ペッグ制)が採用されることとなった. これを実施するために, ブレトン・ウッズ協定(IMF協定)が批准され, これに基づき, 国際通貨基金 (IMF)と 国際復興開発銀行 (IBRD)の2つの組織が発足する. この固定相場制に基いた通貨交換体制を ブレトン・ウッズ体制 (Bretton Woods system)と呼ぶ.

日本が1952年にブレトン・ウッズ協定に加盟した結果, 日本における外貨取引が可能となり, 東京外国為替市場 が再開される. ブレトン・ウッズ体制は1960年代に入り世界経済の変化によって圧力を受けつつも持続したが, 1971年8月15日にアメリカ大統領ニクソンによって, アメリカドルと金との等価交換制度が変更されたことを受け( ニクソンショック ), 1971年12月アメリカドルの切下げと為替変動幅を拡大したスミソニアン体制が始まる. スミソニアン体制は1972年にイギリス・ポンドが変動相場制へ移行, 日本・円も1973年2月に変動相場制へ移行したのに続き, ドイツ・マルクは1973年3月に変動相場制へと移行したことを受け事実上崩壊し, 1976年1月キングストン合意により 変動相場制 (フロート制)の承認と金とアメリカ・ドルとの固定的な交換比率の廃止が決まった. アメリカ・ドルは以降兌換通貨でなくなる.

1971年以降, 多くの通貨に対して, 変動相場制のもとで, 通貨の交換すなわち通貨取引が盛んに行われるようになり, 外国為替市場は世界的な市場として発展するようになった. 更に, 1985年のプラザ合意以降, イギリスのビッグバン政策が実施されたことに強い影響を受け, 多くの国々では通貨流通に関する制限は撤廃され, 一部の経済的に弱い国を除いて通貨交換レートが市場原理 (market mechanism)に従い変化するようになっていった.

東南アジアの国々では, 自国の経済発展を安定化させるために, 変動相場性による不安定要因を弱める目的で, 外為オプション取引 両建取引の廃止について バスケット方式による, 固定相場制度を維持し続けた. しかしながら, 外国為替市場の世界的な取引活発化の結果, 1997年に固定相場制を維持することができなくなり, タイ・バーツの暴落に代表されるいわゆるアジア危機が生じた.

また, ヨーロッパでは1979年にECが導入した通貨システムが, ECの拡大発展に伴って成立した欧州連合(EU)に引き継がれ, 1999年には欧州共通通貨ユーロ(Euro)の導入へと発展する.

日本円とアメリカ・ドルとの交換レートはブレトン・ウッズ体制のもとで, 当初, 1ドル360円に固定されていた. 1973年2月の変動相場性への移行後, 日本円とアメリカ・ドルの交換レートは, 1975年12月に1ドル307円の最高値を記録して以来, 日本の輸出産業の強さに起因して円高ドル安の展開が続き, 1995年4月19日, 東京外国為替市場が1ドル79.75円の最高値を記録した. さらに, 2011年10月31日には75.54円となりこれまでの最高値記録が更新された.

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